幡野広志

普通というのはつねに変化するのだ。20年どころか10年でも5年という短い時間でも変化をする。東京の普通と大阪の普通だって違う。大都市と田舎でも違う。国が違えば当然普通が違ってくる。普通というのは時代と地域で変わるのだ。そして普通は誰かから与えられたり押し付けられることではなく、きみたちで普通を作っていいのだ。だってこれからの20年を生きるんだし。  ・・・ きみたちの親や教師は20年とか30年ぐらい長く生きて、経験を積んでいる。でも普通は変化するというということに大人が気づかなければ最悪な場合、これから大人になっていくきみたちにとって有害になりかねない。 20年前の普通が通用したのは20年前だ。これからの未来のために普通を作ってほしいのだ。根本の普通を大きく変えなくとも、すこしずつ「これ、こうしたほうが便利じゃない?」という具合で普通を変えていってほしい。